胆道・膵臓

胆膵グループ

診断や治療が非常に難しい領域であり、その病態を解明し新たな診断法・治療法を構築することを目的として臨床研究、臨床検体を用いた基礎研究を行っています。

総胆管結石の内視鏡的治療におけるオフセットバルーンカテーテルの有用性の検討

内視鏡的総胆管結石除去治療における新型バルーンカテーテルの前向き研究を行っています。バルーンの中心にカテーテルが位置する従来型のバルーンカテーテルとバルーンの端にカテーテルが位置するオフセットバルーンカテーテルの2群でバルーン採石の成功率を比較します。

従来型バルーンカテーテル

従来型バルーンカテーテル

オフセットバルーン

オフセットバルーン


胆膵疾患における造影超音波内視鏡診断

超音波内視鏡検査下に超音波造影剤ソナゾイドを静脈内に投与することにより病変内の血流情報を得ることができ、胆膵疾患の診断に有用と報告されています。しかし、現在、ソナゾイドは胆膵疾患に対しては保険適応が認められていないため、保険診療でこの検査を行うことはできません。当院では診療上有用な情報が得られる可能性がある場合は、先進医療開発等該当患者として病院に申請して当検査を行っています。

膵癌

膵癌

神経内分泌腫瘍

神経内分泌腫瘍

IPMN(壁在結節)

IPMN(壁在結節)


内視鏡的膵管処置における先端Small J型ガイドワイヤーの安全性及び有用性の検討

膵管処置は胆管に比べて難易度が高く、膵炎などの偶発症のリスクが高いと報告されています。当院では膵管処置に先端Small J形状ガイドワイヤーを導入しており、その安全性と有効性を従来型(アングル型)のガイドワイヤーと比較検討します。

従来型(アングル)

Small J型


現在進行中および予定の臨床研究

番号 研究名 デザイン 多施設共同
1 分枝型膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の前向き追跡調査(多施設共同研究) 前向き はい
2 十二指腸液中のタンパク質濃度測定による膵癌早期発見法の開発 前向き はい
3 10mm未満膵嚢胞性病変の多施設前向き研究:すべての膵嚢胞性病変は積極的な管理を必要とするのか? 前向き はい
4 切除不能中下部悪性胆道狭窄に対するカバードタイプ・アンカバードタイプメタリックステントの有用性を検討する臨床比較試験 前向き はい
5 総胆管結石の内視鏡的治療におけるオフセットバルーンカテーテルの有用性の検討 前向き はい
6 胆管狭窄に対する初回経乳頭的胆道ドレナージに伴う膵炎発症への内視鏡的乳頭括約筋切開術の影響 前向き はい
7 慢性膵炎による難治性疼痛に対する内視鏡的インターベンション治療と外科治療の比較解析ー多施設共同前向き実態調査ー 前向き はい
8 内視鏡的胆管内自己拡張型金属ステント留置後の内視鏡的抜去施行例についての他施設共同後方視的集積研究 後ろ向き はい
9 胆膵疾患、消化管粘膜下腫瘍における造影超音波内視鏡診断 後ろ向き いいえ
10 内視鏡的膵管処置における先端Small J形状ガイドワイヤーの安全性および有用性の検討 後ろ向き いいえ
11 膵胆道疾患の発生予測・診断精度向上および治療効果・有害事象予測 後ろ向き いいえ