肝疾患センター
「肝炎対策基本法」に基づき、肝炎診療の均てん化・医療水準の向上のため、都道府県に原則1カ所設置された「肝疾患診療連携拠点病院」が設置されています。当院は平成20年3月5日に県内唯一の指定を県から頂き、医療関係者、ウイルス肝炎の患者さんやご家族の相談に応じるため「肝疾患センター」が開設されました。本センターの業務は「肝疾患相談支援」と 「肝疾患診療支援」で、消化器内科(第1内科)と連携して業務にあたっています。
肝疾患相談業務では、相談窓口を開設しているほか、ファクシミリやE-mailでも相談をうけつけています。相談件数は年に1000件を超え、全国でも有数の相談件数となっています。院内外で定期的に相談会も開催して地域の皆様にご利用いただいています。とくに、「なんでも相談会」はひろく、医師・肝疾患コーディネーター・保健師・臨床検査技師・薬剤師・社会保険労務士・弁護士などの専門職の方に相談者を依頼し、患者さんやご家族のあらゆる相談に応じるようにしています。このほか、市民公開講座や「肝臓病教室」を定期的に開催しています。さらに、山梨県では少ない、肝臓専門医と地域の先生方との橋渡し役として、「肝疾患コーディネーター」養成事業を行い、これまで300名以上の方を認定してきました。この事業は、全国に先駆けて行ったもので、現在では国の事業として取り上げていただいております。
肝疾患診療支援業務では、肝疾患診療ネットワークを立ち上げ、専門医療が必要な患者さんの紹介システムを確立しました。また、高度な専門知識に対応するべく、肝炎ウイルスの遺伝子検索や、肝硬度測定の専門外来を解説しているほか、消化器内科の専門知識や研究成果を、広く地域の方々に利用・応用できるような仕組みづくりをしています。